■ある日のこと。2■



 共有スペースで、皆各々くつろいでいる。
 ブルーとブラックは仲良さそうにイチャき、ホワイトとテトムはテレビドラマにかじりつき、俺は静かに読書。
 その時、
「何読んでるんだよ!!」
 走が顔を赤らめて、俺から雑誌をひったくった。
 その大声に、ブラックは一瞬振り返ったが、すぐにブルーに向き直った。
 他の3人は聞いて聞かぬふり。
「何って…ホ」
「言わなくていいから!!」
 律儀に答えようとした俺の言葉を遮って、走は雑誌の表紙を隠すように二つに折った。
「ブルーとホワイトみたいな子供も居るのに、どーして平気な顔してこんなものが読めるの!?」
「ここ暖房あるからな」
 電気の供給源がテトムの両手しかないため、電気ストーブはこの共有スペースにしかない。
 だから、皆ここに居るのだ。
「それはそうだけど…だからって、こんな…。と、とにかくダメだよ!ダメったらダメ!!」
 走はそう言うと、折り曲げた雑誌を俺の手に返し、
「読むなら部屋。いいね」
 何度か念を押して、台所の方へ行った。
 今日は走が後片付けの当番らしい。
 俺は、ぐしゃりとなったホモ雑誌を持って部屋に向かった。



 まぁ確かに、不謹慎ではあるな。
 俺だって、こんなホモ雑誌買うのは初めてだし、買う時も結構勇気がいった。
 だがまぁ、知り合いにホモがいるわけでもないから、こういう本に頼るしかないわけだ。
 Hを学ぶには。
「あー、しかし…」
 俺はベッドに寝転んで雑誌を上読みしながら、
「寒いな」
 呟かずにはいられない。
 気温が全然違う。
 Yシャツとジャケットだけでは、さすがに堪える。
 …人肌が恋しい。
 そんなことを考えていると、ふと読者体験談のコーナーに気になる記事を見付けた。
「へぇ…」
 思わずにやけてしまった。
 これは…試してみてもいいかもしれない。
 俺は細かく、その体験談を読み始めた。 



 深夜0時。
 もう皆寝ているだろう。
 俺は、走の部屋のドアをノックなしで開けた。
 暗い走の部屋。
 明かりは消されていた。
(寝たのか…)
 少しいたずらしてやろうかと、
 俺はベッドに近づいて…
 愕然とした。
 そんなはずはない、今までこんなことがあっただろうか。
 スタンドをつけて、布団をあげる。
 しかし…
 そこに走はいなかった。



 共有スペース、台所、風呂…
 どこにも走はいなかった。
 こんな夜中に、どこに行くと言うんだ。
 アニマリウムか?
 そう言えば以前、走を探しにアニマリウムに行ったことがあったな。
 その時は、奇跡的に走を探し出せたが。
 今は夜だ。
 明かりもなしに、あの広いアニマリウムでうろうろしたら、
 ヘタすれば朝まで遭難。



 ったく、しょうがねーなあいつは。
 まぁ、心配はしないけどな。
 大人だし。
 仮にも俺より年上だし。
 あー、ちくしょー。でも、なんか悔しい。
 よし。
 絶対明日だ。
 明日試してやる。
 絶対、走のイイところでイかせてやる。



 男の決意をよそに、
 ほんと、走の奴、どこいったんだ…



つづく

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 岳さま、体位を学びます!
 ホモ雑誌で学びます!
 愛するかけるんのためです♪
 続きます♪
 しかし、銀赤がお嫌いな方は、申し訳ありませんが、次は飛ばして下さい。
 おもいっきり銀赤の予定ですので。
 本来、続き物は苦手なんですが…続くでしょうきっと♪
 ギャグになってません?(聞くなよ)
 私って気を抜くとぜ〜んぶギャグになるから♪(おいおい)













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