east right1


 目が覚めると…そこは、薄暗い洞穴だった。
 ここは…どこだろう……
 少なくとも、おれの知っている場所じゃなさそうだ。
 どうして…こんなところに……
 不安が湧きあがってくる。
 とにかく、起き上がろうとして、気がついた。
 両手が、後ろで縛られている。
 ついでに、両足首も。
「どうして…っ」
 もしかして、おれは…監禁されてるのか…?
 あ!そうだ、Gフォン!Gフォンは…
 身体を揺すってみるが、見つからない。
 …どうしよう。
 そもそも、どうしてこんなところに監禁されているのか。それが問題だ。
 意識が無くなる前のことを、懸命に思い出す。



 そう…おれは、眠れなくて、ガオズロックを出たんだ。
 深夜の草原に。
 空気が澄んでいるのか、星が綺麗で、しばらく座って仰いでた。
 そうしたら…
 急に空気の様子が変わった。生き物の声も静かになった。
 不信に思って、立ち上がると…
 急にくらっときて…



 …だめだ。それ以降は思い出せない。
 おれは這いずって移動してみる。
 とにかく、外に出ないと。逃げないと…!
 幸い、どこかに括りつけられているわけじゃなかった。
 ちょっとずつだけど、動ける。
 だけど…
「気がついたか」
 目の前に、狼鬼が現れた。



「うっ…!!」
 狼鬼はおれの顎をとり、ぐっと上に上げた。
 乱暴な手が、かなり痛い。
「狼鬼が…おれをここにつれてきたのか…」
「覚えていないか。…当然だな。俺の瘴気にまともに当たって、意識を保てる人間などいない。たとえ、ガオレンジャーであってもな」
「おれを…どうするつもりだ」
「えさだ」
「えっ…!」
「テトムを手に入れるためのな」
「なんだって…!?」
 おれは、自分の耳を疑った。
 狼鬼は、テトムを欲している。
 以前、狼鬼はテトムをさらったことがある。
 理由はわからない。
 だけど、テトムはおれたちが守らないと!
 なのに…おれは、捕まってしまった。
 きっと、みんな心配してる…
 岳も…
「ムダだ。おれをえさにしたって、皆はテトムをおまえに渡したりしない」
 おれにできる事は、こんなことを言うくらい。
「どうかな。他の奴らは知らんが、あのガオイエローが、貴様をこのままにしておくとは思えんな」
「なっ…!」
 どうして!…どうして、狼鬼は、岳のことを…
「約束の時間まで、あと5時間」
「うわっ…」
 狼鬼は、おれの顎を突き放した。
 勢いよく、俺は地面に倒れこむ。
「くっ…」
「ガオレッド…貴様が欲しい…」
「なにっ…?!」
 狼鬼が、おれに迫ってくる。
「ぼろぼろになった貴様の姿…あいつに見せれば、どんな顔をするかな」
「っ…!!」
 あいつって…岳のことだろうか。
 狼鬼の愉しそうな微笑が、おれの恐怖を煽った。



「やめろっ!狼鬼っ…!!」
「ふ…、思ったよりも、女々しい身体をしているな。ガオレッド…」
 おれは服を切り裂かれ、ほとんど裸にされてしまった。
 これから行われるであろう事は、ある程度想像がつく。
 狼鬼は、おれを犯そうとしている…
「あうっ!!」
 横腹を蹴られ、うつ伏せに寝かされる。
 そして、両足首のロープが切られた。
 足は強引に開かされ、腰が持ち上げられる。
 この体位…
 おれの身体を、冷や汗が流れ落ちる。
  きんっ…
 軽い音を立てて、狼鬼の剣がおれの首のすぐ横に立てられる。
「この体勢を保て。妙なことをすれば、首が飛ぶ」
 ぞくっ…
 身体が、震える。
 狼鬼の低い声が、おれの神経を細くする。
 この狼鬼相手に、下手な考えは通用しないだろう。
 おとなしく、言うことを聞くしかない。
「……わかった」
 おれは、静かに呟いた。
 狼鬼の両手は、おれの腰を支えている。
 くるんだ…おれはそう覚悟して、瞳を閉じた。
 いつもは岳を受け入れているところに、熱いなにかが当たる。
 これは…狼鬼のモノ…?
 それを感じた次の瞬間!
「うああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
 強烈な激痛に絶叫する。
 まったくなにも施されていない、固く閉じたそこに、狼鬼は自らを強引にねじ込んできた。
「ろぉきっっ!!っあああああぁぁぁぁ!!」
 それでも、腰を進めようとする狼鬼。
 痛い。痛い。いたい。いたいっ!
 それ以外なにも考えられなくなるくらい、痛みで気を失ってしまうのではないかというくらい、痛くて…!!
 おれは声の限り叫び続ける。
「いやあああああぁぁぁぁっ!」
「少し黙ったらどうだ。まだ幾分も入ってないぞ」
「そっ…んな…ああああぁぁぁぁっ!!」
「…仕方がない」
 ふっと、痛みが消える。
 狼鬼が離れた。
 おれは脱力して、床に突っ伏す。
「体勢を保てと言ったはずだ」
「そんなこと言ったって…」
 おれが息を整えていると、狼鬼はおれの腰をもう一度持ち上げる。
「狼鬼っ!」
 まだあきらめていないのか…そう思い、振り返るが、
「だまれ。少しは入り安くなるようにしてやろう」
「な、なにを……」
 おれが尋ねる暇もなく、狼鬼はおれのモノを力強くつかんだ。
「ひあぁっ!!」
 びくんっ…と身体が反応する。
 痛みはさっき程ではなかったが、それでも激痛に変わりはない。
「いっ…やぁ……狼鬼…っ」
「本当に、五月蝿い奴だ。黙って集中しろ」
 狼鬼の指が動く。
 ぐにぐにと絞られるおれ自身。
「あっ…あっ…はぁっ…」
 それは愛撫に似ていたけど、そんなことは決してなかった。
 狼鬼は、おれを犯すためだけに、おれを解すためだけに、おれを刺激している。
 そんなことは、わかってる。
 わかってるけど…
 先端を刺激されると、
「あぁんっ…」
 甘い声をあげてしまう。
 嫌だ…
 おれ、感じてしまってる。
 男って、なんて単純な生き物なんだろう…
 あの狼鬼にヤられているのに、快感を見出してしまうなんて…
「んぁっ…はぁ…」
 狼鬼の指滑りが良くなっていく。
 それは、おれが愛液を出している証拠。
 狼鬼相手に、気持ち良くなってる証拠。
「感じているのか?ガオレッド…」
 狼鬼は笑っている。
 こんな淫らなおれを、笑っている。
 屈辱に、思考は赤くなっていって…
 おれは必死に首を横に振った。
「認めたくないか。まだ戦士としての誇りを保てるとは、たいしたものだ。だがな…」
 刺激は、性玉にも与えられる。
「あんっ…!」
「身体とは、正直なものだ。貴様の意志がどれ程のものであろうと、この事実は誤魔化せない」
「くっ…あぁ……」
 狼鬼は、上手におれを高ぶらせていく。
 少々乱暴な指テクが、確実に快感を紡ぎだしていく。
 おれは何も考えられなくなって、頭に真っ白な火花が飛び散ったかと思うと…
 …果てていた。



 おれの出した精液を、狼鬼はおれに塗りつける。
 たった数回、指を出し入れして…
 狼鬼は再び、おれの中へ侵入を始めた。
「ふっ…んんんんんっ」
 狼鬼は、あまりに五月蝿いおれに、とうとう猿轡を噛ませた。
 くぐもった叫びは、狼鬼には届かない。
 先のくびれが入ってしまったようだ。
 おれの精液が滑りを良くしているのか、解されたおれのせいか、今度は順調に入っていく。
 それでも、痛い。
 狼鬼のそれは…はっきり言って、かなり立派なモノだった。
 人間のモノとは、とても比べ物にならないくらい、太くて長くてグロテスク。
 サイズが違いすぎる。
「んんんっ!!ふぅんんんんんんんっ」
 おれは涙を流しながら、それでも必死に耐える。
 さっき感じた快感なんて、まったく無い。
 あるのは激痛。
 そう。それだけなのに…
「腰をふるとは。ガオレッド、貴様も相当淫らな奴だな」
「ふんんんっ?!」
 おれは、ふっているのか…?
 意識しているわけじゃない。
 ということは、無意識に狼鬼の腰を導いているのか…?
 そこに、快感を求めようとして…
 …信じられない、己の行動。
 だめ!だめだっ!!
 狼鬼は、岳じゃない!
 わかってるのに、わかってるのに…!
 身体が、求めて…
「んんんんっ!!」
 全部入ってしまうと、次は激しい突き。
 ピストン運動。そう呼ばれるそれは、とても乱暴だった。
 がんがん内臓を突き破るような、狼鬼のモノ。
 あの信じられないサイズのモノが、おれの中を犯している。
 少しだけ退いて、それでも先端は入れたまま、そしてまた突き上げる。
 その繰り返し。
「んっ…んっ…んんっ…」
 奥に当たるたびに、反応するおれの身体。
 しだいに、狼鬼の質量を覚えていく。
 痛みは薄らいでいって、代わりに表に出てくるもの。
 信じられないような…強い快感。
  びしゃっ…
 知らないうちに、おれは床に向かって射精していた。
  じゃっ…びちゃ…
 次々に吐き出されていく欲望。
 そして、狼鬼も…
「っ!!」
 一度大きくうねって、狼鬼は、おれの中に吐き出した。
 ぐぐぐっと、おれに入っていくオルグの精。
 ぼたぼた零れ落ちているのは、はたしておれの精か、狼鬼の精か…
 激しい出し入れに、おれの血も一緒に太ももを伝う。
 ぐちゃぐちゃと、耳を塞ぎたくなるような卑猥な音を、おれと狼鬼が作り出している。
 それは、現実。



 おれの意識がなくなっても…
 狼鬼は、犯し続けた…



                               つづく






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