■  そうして妄想は果てしなく  ■





「アスランって、血液型なに?」
「は?」

 ニュースを眺めていると、ふいにキラが尋ねてきた。

「O…だけど?」
「ほんと!?あーよかった」

 嬉しそうに喜ぶキラ。

「どうして、血液型なんか?」
「ん?知りたい?」

 クスクスと笑いながらキラは俺の隣に腰掛けた。
 その手には、一冊の本。

「血液型占い?」
「そう。なんか最近占いにハマっててさ、買っちゃった」

 そういえば、最近熱心に朝の星座占いとか見てたな。

「しかし…そういうのにハマるとは、いよいよキラも主婦っぽくなってきたな」
「やっぱり?」

 自覚はあるらしく、えへへ…と恥ずかしそうに笑っている。

「で?俺がO型だとどうなんだ?いいのか?」
「うん、相性ばっちり」

 そう言ってキラは、ページを開いてみせた。

「ほら、O型とA型は相性抜群なんだよ」
「あ、キラAだったね」
「うん」

 まぁ、血液型の性格に与える影響については科学的に裏づけされているし。
 キラが毎朝見てる星座占いよりは、信憑性があるかもしれないな。
 それにしても。
 俺と相性がいいことで、こんなに喜んでいるキラが愛らしい。

「キラ…」

 意識より前に、キラを抱き寄せていた。
 はぁ…というキラの吐息が、体を密着させることで気持ちよくなっていることをわからせてくれた。

「そういえば、星座の相性占いっていうのもあるんだよな?」

 気になって聞いてみると、キラは「うん…」と言いにくそうに、

「星座は、あんまりよくなかった…」
 と呟いた。

「そうなの?」
「うん。僕が牡牛座で、アスランが蠍座だろ?だいたい相性は60%くらいだって。本屋さんで立ち読みした本に書いてあった」
「その本は買わなかったんだ?」
「だって、良い結果が出てる本が欲しかったんだもん」

 ぎゅうっと、キラは俺の背中の布を掴んだ。
 可愛い。
 何か、自分達を肯定できるものをひとつでも増やしたいんだろう。
 健気というか、本当に…愛しい。

「60%で十分だよ」
「え…」
「残りの40%は、俺の愛で埋めてあげるから」
「アスラン…」

 唇を重ねる。
 これぞ、新婚生活だなぁ…なんて、キスの片隅で感慨にふけっていた。



 自然と、床にキラを押し倒す。
 キラの腕は俺の首に回された。
 甘えるようなキスを繰り返しながら、端々に漏れるキラの吐息を楽しんでいた。

「は…ぅん……アス…」

 口の端から漏れる唾液がキラの髪まで濡らしていた。

「キラ…髪、伸びたね」
「そ…ぉ?」

 キラの紅潮した頬を撫で、また舌を絡ませあう。
 うずうずとキラの足が動いているのを、足で感じた。
 俺も、感じているんだよ…と。
 軽く腰を押し付けて教えてあげた。

「んっ…ぁ……」

 唇が離れて、キラは目でそれを確認しようと俯いた。

「キラ…見なくても」
「あ…ごめん」
「俺の、おっきくなったの好きだもんね?」
「やぁ…言っちゃだめだよ」

 ぺちぺちと俺の頭を叩いてくる。

「ごめん」

 ちゅっと可愛い音をたてて、もう一度キラの唇を吸った。
 服の中に手を入れ、戦時中より少し丸みを帯びてきたキラの体に触れる。
 あの頃は、ろくに食事もとっていなかったのだろう。
 骨が出て、抱きしめたら折れてしまいそうなほど華奢だった。
 今も、華奢には変わりないけれど。
 だいぶ健康的になったと思う。

「アスラン…触り方が、お医者さんみたい」

 はぁはぁと息を乱しながら、キラは笑顔でそう言った。

「じゃあ、お医者さんごっこに変えちゃおうか。俺が先生で、キラが患者さん」
「えー…僕、何も悪いとこないもん。ぁ、はぁん…」

 敏感な乳首に触れると、キラの体が跳ね、同時にエッチな声が上がった。

「ここが感じますかぁ?」
「え、やるの?お医者さんごっこ…」
「やるの。ほら、先生って呼んで?」
「うー…ぁっ……あぁ…」

 ゆっくり内腿を刺激しながら、徐々に局部へ近づいていく。
 その快感に、キラの中心が立ち上がって震えていた。

「キラさん、ずいぶん腫れてますねぇ」
「やっ…もう、お医者さんごっこしないのー」
「えー。先生って呼んで欲しいなぁ」
「ん…っ今度…は、白衣着てくれたら、呼んであげる」
「あ、約束だよそれ」
「ぅん…約束。僕も、アスランの白衣楽しみ…ぁん!」

 偶然谷間に触れた中指に、キラが大きく反応する。
 パンツとズボンを同時に脱がし、足を開かせた。

「あ…もぅ、いれちゃうの?」
「無理だと思う?」
「ぅ…うん、やってみないと、わかんない…」
「じゃ、やってみようか。痛かったら言って?」
「ん…」

 ぎゅっと、キラは俺に抱きついた。
 唇を軽く触れ合わせながら、キラの蕾に俺のものを挿し込んでいく。

「ぁん…」
「痛む?」
「ううん…へぇき…」

 慣れた行為だけに、やり方はいつもと同じだが。
 それでもいつも違った快感を得られるのは、俺たちがまだまだ成長しているから。

「もっと、奥きて…いぃよ?」
「ん…じゃあ…」

 ざわめくキラの中を、深く進入していく。
 キラの愛に包まれている。
 キラが俺を受け入れてくれている。
 それだけでも幸せで、もしこの行為に快感を見いだせなくても、俺は毎晩キラを抱いているだろうな。

「キラ…」
「あ…んぅ……アスラン…」

 擦るように動かして、お互いを高めていく。
 津波のような快感で、目の前のキラさえ霞んでくる。

「ぁ…キラ…!いいよ…」
「僕…もぉ……」

 このままひとつになってしまわないか。
 そんな錯覚を覚える。
 ぐちゅぐちゅという音と、二人の喘ぎだけが。俺たちの世界。

「アスラン…ぁあ…!」
「キラっ…」

 そうして同時に果てて、俺はキラの上に身をあずけた。



 痺れをやりすごし、息を整えながら。
 俺はキラの心臓の鼓動に耳を傾けていた。

「アスラン…ちょっと、重い…」

 文句のような台詞だが、声は幸せそうだった。

「うん…もう少し…」
「甘えん坊だな、アスラン」
「キラの鼓動がね…安心するんだ」
「子供みたいだよ」

 キラの暖かな手が、俺の髪を撫でる。
 何度も、何度も。
 主婦というより、母親か…。
 キラには、母性があるんじゃないだろうか。
 そんな気さえする。

 もし、俺とキラに子供ができたら…。
 俺は子供に嫉妬してしまうだろうな。
 




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