■ 雨の日 ■






 ごろごろ…

 せっかくの休日だから、デートを約束していたのに。
 ちょうど雨天日と重なってしまった。

「アスラン…天気予定見てなかったの?」
「キラだって、見てなかったくせに」
「そぉだけど…」

 なんてぐちぐち言いながら、キラはTVの前でごろごろしている。
 つまんなーいオーラが目に見えるようだ。

「なーんで休みの日をわざわざ雨天日にしたのかな?ねー、アスラン」
「そんなの、上の人が決めるんことだし」
「あーあ…けっこう楽しみにしてたのになぁ…」

 僕は朝ごはんの片付けをしながら、キラのぐちぐちに答えてやっていた。
 迂闊だった。
 天気予定くらい、見ておけばよかった。
 キラが楽しみにしてくれていたというのに。
 まぁ、今さら悔やんでもしかたないけれど。
 今日一日、ずっと雨らしいし。

 ぴ

「あ、片付け終わったの?」
「うん」

 僕は手を拭きながら、ソファに座った。
 キラも床から起き上がり、僕に寄り添うようにソファに座る。
 ふわ…と、キラの髪からシャンプーの香りがする。

「キラ…もしかして甘えてる?」
「んー?…べつに、そういうわけじゃないけど」

 キラは恥ずかしそうに顔を伏せた。
 自分が甘えるような仕種をしたことに、今さら気づいたのかな。

「そういえば…キラは知ってる?」
「ん?なに?」

 髪を撫でる僕の手が気持ちいいのか、キラは猫のように身体をあずけてくる。

「雨の日って、切なくなるだろ?」
「え…?そうかな?」
「気づかない?…ほら」

 と、僕はキラのシャツの下から手を入れ、その胸に直接触れた。
 ひくっと、キラが震えた。
 僕の手はさっきまで洗い物をしていたから、冷たい。
 でも、キラの体温は高いから、僕の冷たさはどんどん吸い込まれていく。

「やっ…冷たいよ…アスラン」

 身を捩って僕の手から逃れようとするキラを、僕は優しく包んで、キラの胸の突起を偶然のように弾いた。

「あんっ…」
「ね、ここがきゅんとする」
「え…?」
「雨が降ると、胸がきゅーんと締め付けられない?」
「……わかんない…」

 欲情の差した瞳で、キラが僕を見上げる。
 僕は自然と、キスしていた。

「…んっ……」
「キラ…」
「……ぅ…」

 ちゅくちゅくと、舌を絡ませあって、
 ゆっくりと唇を開放する。

「…アスラン……?」
「ほら、わかる?ここが固くなってる」

 感じてぷっくり立ちあがった乳首を、いたずらするように弄った。
 こりこりと、指先から感じるキラの乳首は、
 それだけで十分興奮できる手触り。

「ひぁんっ…そ、それはっ……雨のせいじゃ……」
「うん、僕のキスに感じたんだね。それはわかるよ…。でもね、雨降ると切なくなるのは、ほんとなんだよ?」
「そんなの…っ……どうでもいいよぉ…」

 ん?
 すっかりキラはその気になってしまったみたい。
 いつもなら、もうちょっと感じさせないとダメなのに。
 やっぱり、これは雨の力かな?

「どうして切なくなるのか、聞きたくない?」
「んっ…あっ…」

 ぴんぴんっと爪で乳首をいじめながら、僕は耳元を濡らすように囁く。
 キラは目を閉じて、僕の与える感覚に夢中になっているようで。ちっとも興味がないらしい。
 僕としては、話したいんだけど。

「ま…いいか。これのあとで」

 僕はキラをソファに押し倒した。

「アスラン…」
「もう、キラが退屈そうだから、こうすることにするよ」
「……むぅ」
「くすっ…怒らなくても」
「アスランだけ余裕でずるい…」
「そんなことないよ…」

 キラの手を、僕の下半身に導く。
 その手で、股間を触らせると、キラの目が驚いたように見開かれた。

「キラのあんな色っぽい姿見せられたら……ね」

 少し恥ずかしくなって、ごまかすように微笑むと。
 キラは自ら、僕を摩り上げた。

「っ……、キラ?」
「アスランは、雨が降ると切なくなるの?」

 あぁ…
 そんな可愛らしく、尋ねないで。
 むしゃぼり付きたくて、たまらないよ。

「キラっ…」
「あっ…」

 僕はキラのシャツたくし上げ、それでキラの腕を上に固定した。
 急に外気に晒されたためか、キラが小さく身震いする。
 差し出されたようなキラの赤い飾りに、僕は吸い付いた。

「あんっ…!」
「甘い…キラ……」
「そ、そんなに強く…しないで……」
「だめ、止まんない」
「あ…アスラン…っ」

 歯で軽く摘んで、舌先でちろちろ刺激すると、キラは必死に快感を訴えた。

「あっ…あぁんっ…あっ……あっ…」
「つらい?」
「うんっ…もっ……あぁっ…」

 びくんっびくんっと、キラの身体は跳ね上がる。
 ズボンは、キラの欲情を誇示するように、張り詰めていた。
 ベルトもない、ボタンもはめられてなかった。
 無防備というか。なんというか。
 ジッパーを下げ、ズボンとパンツを引き下ろすと、
 ぷるんっと、キラの欲棒が現れた。

「ほんとだ…つらそう…」
「はぁ…はぁ……アスラン…」
「うん、触って欲しいんだね?…でも、美味しそうだから」

 僕は、可愛いキラの分身にかぶりつく。
 こんなところでさえ、愛しい人だから可愛いと思えてしまうし。
 その味も、最高。

「やんっ…!…ぁ……はぁあんっ」

 剥けた先の割れ目から、愛液が漏れ出ている。
 僕はその苦味を賞味しながら、キラを愛撫し続ける。
 少し、手荒く。

「あっ…アスランっ……も…むりだからぁっ……」
「イっていいよ、気にしないで…」

 僕はキラの下腹を少し強く押して、射精を促すように強く吸い上げた。

「ぁあっ…あ―――――っ」

 びゅくっ

 キラの精液は、やっぱり僕の好みみたいだ。
 おかしいくらい、美味しい。
 不思議だね。

「ぁ…はぁ……」
「キラ…出たね、ごちそうさま」
「…はぁ…も……恥ずかしい……」
「ふふ…もっと恥ずかしいこと、これからするのに?」
「…言わないで……」
「いいの?」
「いいよ、もちろん…。僕だけ気持ちよくなったままじゃ…アスランに悪いし」
「それって、キラは本当はしたくないってこと?」
「そういうわけじゃ…」
「したい?」
「・・・・・」
「ねぇ、キラ」
「・・・・・」

 焦らすの、上手いんだね。キラは。

「ごめん、答え待ってられない」

 僕は前を開けて、キラの両足を持ち上げた。
 入り口に、濡れた僕を押し当てると、キラは目を閉じた。

「ねぇ…いきなりで、大丈夫?」
「…たぶん……」
「ほんとに?切れたりしないかな?」
「大丈夫…だと思う。あ…でも、できれば…」
「できれば?」
「う…」

 キラは言葉を詰まらせる。

「言って、キラ。このまま挿れちゃうよ?」
「ま、待って、やっぱり………指から…おねがい……」

 消え入るような声だったけど、そうお願いされちゃ、仕方ない。
 僕は引いて、指を舐めてキラに埋めた。

「ぁ…」

 小さく、キラは息をのむ。
 でも、指1本は楽に入るようで、2本挿入しても、大してつらそうな顔はしなかった。
 内部を指で刺激すると、キラはびくびく収縮する。
 入り口で締め付けられる指に、僕はセックスのあの締め付けを思い出して、また下半身が固くなるのを感じた。

「キラ…もういい?」
「…うん……も…大丈夫……」

 それを聞き、僕はようやくおあずけから開放された欲望をキラに再びあてがった。

「いくよ…」
「うん…」

 ずぶずぶと、キラは僕を呑み込んでいく。
 入り口の締め付けが、先から根元へ。
 そしてキラの暖かさに包まれていくこの瞬間。
 僕は、キラに受け入れられる喜びをかみしめる。

「あぁ…」
「キラ……」
「…アスラン…これ……とって…」

 せっかく、人が一つになった感動に酔っているところに、キラが懇願する。
 いったい何のことかと思ったら、腕に絡まったシャツのことだった。

「おねがい…これじゃ……アスランを抱けない…」
「抱いてるのは、僕なんだけど?」
「もうっ…いいからはやくぅ…」
「わかったよ…」

 するりと、シャツを抜き去ると、キラは僕の首に腕を回した。
 そしてぎゅぅと僕を引き寄せる。

「なに?キス?」
「もう…わかってるなら言わないで…」

 キラは口を尖らせる。
 僕はその可愛い怒りに微笑んで、望み通り、熱いキスを送った。
 下半身を動かしながら。

「んっ…んっ…んんっ…!」

 口付けを受けながら、キラは声を上げようとする。
 僕は息苦しそうなキラを解放してあげるが、動きは止めなかった。
 このまま、一気に駆け上がる。

「あっ…!アスランっ…!あぁっ…!は、はげしっ…!あっ…」
「も…イくよ……」
「あぁっ…!い…イイっ…ぼくもぉ…っ…!ぁっ…あっ!!」

 キラの中に出して、キラの精液を肌に感じ、二人でソファに沈んだ。

「はぁ…はぁ……」
「ぁ…はぁ……」

 しばらく、繋がったまま、余韻に浸っていたけれど。
 ふと、思い出した。

「あ…そうだ、キラ。雨の日に切なくなる理由、今言うね…」
「うん…なに?」
「あのね、原始のころは雨が降ると命が危なくなったんだって。で、そういうとき動物は、何すると思う?」
「・・・・・?」
「種を保存するためにね…」
「…ぁ、まさか…」
「うん。そういうこと。だから、雨が降るとエッチがしたくなって、切なくなるんだよ」
「なぁんだ…それだけ?」
「あ、やっぱり興味なかった?」
「だって…」

 キラは解けかけていた腕を、きつく僕に絡ませた。

「アスランって、雨でなくても、エッチじゃないか」
「それは、キラも…」
「…そうかもね」
「あれ?認めたね」
「そりゃあ、こんな状態じゃ…」

 まぁそうだ。
 繋がったこの状態では。素直になるしか、ないよね。

「ねぇ…キラ」
「ん?」
「今度はちゃんと、ベッドでしようか」





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皐月さんへ〜♪
なんだか乗りに乗っちゃって、1日で書き上げてしまいました!
『死ぬほど甘い(でもえっちな)アスキラ』というリクだったのですが…。
ど、どうでしょうか???
皐月さんのイメージに合えばいいのですが…(不安)
44444リクありがとうございました!





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