昼前になってから目を覚ましたアスランは、キラが台所に立っているのに首をかしげた。
「おはよう…なにしてるんだ?」
「これ?…ふふ、楽しみにしててよ」
キラは楽しそうに微笑みながら、鍋をかき回している。
なんか…新妻みたいだな。
律儀にエプロンをかけ、こうして台所に立っていると。
可愛い…
急に抱きしめたくなって、キラを後ろから包むようにすると、
少し赤くなりながら、キラは幸せそうに目を細めた。
「シチュー?」
ふと鍋を見下ろすと、そこには白いシチューが。
「そうだよ」
「どうして急に?」
「ん、おばさんに聞いたから…」
キラは僕の腕の中で身体を回し、僕と向かい合って微笑んだ。
「アスラン、クリームシチュー好きなんでしょ?」
「うん…好きだけど…」
「前からね、アスランに何か作ってあげたいなって…思ってたんだ」
そう言いながら、ちゅっと僕の頬にキスをする。
ふんわりした、まるで天使のようなキラの笑顔に、僕はたまらず深いキスをしかけた。
「んっ……ぅ…」
びくんと、軽くキラの身体が震える。
けれどすぐに、キラは舌で答えてくれた。
濃厚な甘いキスに、僕は酔ったように夢中になる。
キラも、崩れ落ちそうになって僕にしがみつく。
キスが、こんなにも気持ち良いのは、相手が…世界一愛しい人だから。
「ん…はぁ……」
長いキスを中断し、唇を離すと、紅潮したキラが息をついた。
僕も、悟られないように息を整える。
「もう…シチュー焦げちゃうよ」
「誘ったのはキラのくせに」
くすくすと、額を寄せて笑いあって。
こうしてると、ほんとに…
「なんか、新婚さんみたいだね」
と、今僕が言おうとしたことを、キラに先に言われてしまった。
キラも…同じように感じていたんだ。
「そうだね…」
僕は嬉しさに、またキラの唇を塞いだ。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||